【檻の中のダンス】
東陽一監督とはビミョ〜に合わない時がある。『やさしいにっぽん人』とか『沖縄列島』とか、深刻ぶってるだけの優等生みたいな作りがちょっも苦手である。😥
青春スター、永島敏行主演。寺山修司脚本。少年院が舞台の陰鬱な青春✖️犯罪映画。
フィクションとノンフィクションが混ぜこぜにされた構成は寺山修司のアイデアか。『書を捨てよ、町へ出よう』同様、擬似ドキュメンタリーみたいなタッチで綴られていく。森下愛子が可愛い。
決して楽しい、痛快なエンタメ映画ではないのだがATGらしい虚無的な描写や瑞々しく実験的な映像センスなどは、たしかに観てて「ユニーク」と感じさせる。私の父親が若い頃に観てカンドーした映画なんだそうで、その時代を生きた人にとっては特別な作品なのかも知れない。
山下敦弘の『オーバー・フェンス』にも近い、どん詰まりの青春と堕ちた人々が練りなす難解な群像劇といった趣き。🤔