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放浪の画家 ピロスマニのmamのネタバレレビュー・内容・結末

放浪の画家 ピロスマニ(1969年製作の映画)
3.8

このレビューはネタバレを含みます

一時期話題になるものの存命中に名声を得ることは出来ず貧困に喘ぎながら死んでいった孤高の画家ピロスマニ。
束縛を嫌いどこにも属さず孤独を愛した男は結婚をする事はなかったけれど、唯一踊り子のマルガリータには夢中になった。
居酒屋に絵を描く報酬としてお酒や食事を提供してもらい、独学で習得した才能は街中の居酒屋の壁を彩る事となる。

幼き頃の思い出グルジアワインの産地カヘティ地方への望郷、牧歌的な風景や素朴で愛らしい動物たち。故郷への愛をユーモラスに温かく描いたその作風は、どこかアンリ・ルソーを想起させる。
対になった看板の白い牛と黒い牛、復活祭の象徴の羊たちも堪らなく愛らしくて(X.Bはロシア語の復活祭の祝いの挨拶)

孤独を愛しながらも晩年には人との触れ合いを求めていたようにも感じた。

オンライントークで、はらだたけひで氏のジョージア(グルジア)への熱い想いに触れ、より一層ジョージアへの興味が湧いた。

(ジョージア映画祭2022)

2022-397
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