黒人俳優の草分け的存在、シドニー・ポワチエ初監督作。黒人ガイドと伝道師の奇妙な友情を描く西部劇。
基本的には、逃げる黒人、追う白人、黒人寄りの中立の先住民の関係性。全体的にシリアスなストーリーで雰囲気も地味め。だけれども、白人が黒人キャンプを襲い、しかも子供まで殺すシーンなんかは、さすがに鬼気迫るものを感じる。どういう気持ちであのシーンを撮ったのだろうか。なにより、威風堂々とオーラを放つポワチエがカッコいい。聖書を片手に人を殺めるベラフォンテも。
この作品発表時の黒人社会を取り巻く環境がどのようなものだったかはよく知らないんですが、きっとこういった作品の先に、スパイク・リーのような監督が生まれたのかな、なんて思ってみたり。音楽もカッコいいし、総じて良い作品だと思います。