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ブラック・ライダーのodyssのレビュー・感想・評価

ブラック・ライダー(1971年製作の映画)
2.5
【ご都合主義】

BS録画にて。

南北戦争が終わっても黒人を縛る現実はなかなか解決されない。
そこで黒人たちは南部の農場から脱出して、西部開拓を目指す。
ところが彼らを南部の農場に連れ戻そうとする白人一味が追ってくる。

以上のような、実際にあった状況をバックとして、黒人たちのためにたたかう黒人ガンマン(シドニー・ポアチエ)、そして黒人の伝道師(ハリー・ベラフォンテ)の活動を描いています。

白人たちは絵に描いたような悪人。
黒人はその犠牲者。
そこまではまあいいのですが、問題は作中で出てくるインディアン(先住民)。
本来的に言えば、西部開拓とはインディアンの抑圧に他ならなかったわけです。
だから、黒人が西部開拓に乗り出せば、必然的にインディアンと対立する。

この映画には、そういう意味のインディアン側のセリフもちょっと出てはくるのですが、結局は両者は連合して悪い白人と戦う、という構図になっています。

その辺が、ちょっと甘いんですよね。
筋書き的にも、ハリー・ベラフォンテが狂言回し的な役を演じているのがちょっと面白いけれど、それ以外はさほどこれといったところがない。

というわけで、やや残念な映画。
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