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ブラック・ライダーのtjZeroのレビュー・感想・評価

ブラック・ライダー(1971年製作の映画)
3.6
南北戦争直後のアメリカ。解放された黒人奴隷たちが自由と土地を求めて西へ向かう。
彼らを導くバック(シドニー・ポワティエ)はいかさま牧師(ハリー・べラフォンテ)と協力し、襲いかかる白人の追手たちと闘いをくり広げる。
1970年代の初めに流行した”ブラックスプロイテーション”(黒人のスタッフ、俳優たちによる娯楽映画)の一種である、異色の西部劇。
アフリカ系の主人公たちが、先住民たちと手を組んで、理不尽な白人たちをやっつける…ありきたりのウエスタンとは真逆の構図で、新鮮かつ痛快。
それまで端役とか、敵役に落としこまれていた連中が伸び伸びと暴れ回るのでスッキリとした解放感がある。
こうした、見捨てられがちな存在に光を当て、視点をガラッと変えて語り直すやり方ってとても有効だと思う。
そう、『スター・ウォーズ』と『ローグ・ワン』の関係みたいに…光と影をどちらからも描くことで、全体が豊かに浮かび上がってくる。
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