自堕落な若者をシニカルに描かせると巧い俊英・山下敦弘が、敢えてくらもちふさこの少女漫画の映画化にチャレンジ。
夏帆と岡田将生はそれなりに好演しているが、全体的にテレビドラマ的な作りで画面がユルユル。これならまだ『松ヶ根乱射事件』の方が良い。
恐らく渡辺あやの脚本になぞって撮ってるだけで、監督のカラーを存分に入れられなかった点が惜しまれる。どう考えても脚本家との噛み合わせが悪いとしか言えない。
現在公開中のクドカン脚本の『１秒先の彼』はどうなんでしょうね？ 一株の不安も過ぎる。音楽レイ・ハラカミとくるりの主題歌が本編を完全に食っていたのが一番気になる所。
