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天然コケッコーのmanamiのレビュー・感想・評価

天然コケッコー(2007年製作の映画)
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夏帆。今まで観た夏帆の出演作品で、夏帆が可愛くなかったことがないんだけど、どうなってるんだろう。2007年の今作ももれなく可愛い。一人称「わし」で方言しゃべりまくるの可愛い。
彼女が演じる右田そよは、小中合わせても6人しかいない学校に通う中学2年生。弟思い、家族思い、そして年下の子たちの面倒見も良い。だけどどこか無神経な面がある。
それを本人も自覚して気にしているのに、その痛いところを刺激してくるのが、東京からの転校生、大沢広海。いや〜、島根の「これぞ田舎!」って感じのあの村に、あんなシュッとしたイケメンがやってきちゃったら、そりゃ浮き足立つのも無理ないよ〜。
この設定にありがちな「田舎を拒絶してる」ってタイプじゃないのも良いね、大沢くんは。無医村かよ〜って嘆いたりするけど、けしてバカにしてるわけではないし、あくまでも自然体でみんなに溶け込んでいく。
それにしてもさっちゃんっ!そこでそんなこと言っちゃだめよ、みんなを恐怖のドン底に突き落としまくりよ!ってか私も怖かったよっ!!
あと女子中学生達がお祭りに来て食べ物の話ばっかりするの分かる、あるある。そしてシゲちゃんは何なんだ、気色悪いな。
そよの担任は、地味に良い先生。「田舎の方が好きじゃって分かっただけでも、勉強になったのぅ」あんなこと言ってあげられるオトナに私もなりたい。
ここからの演出も好きだなぁ。みんなで海に行った日のように。「あんたらぁとは、いつか仲良くやれる日が来るかもしらん」
中2の夏から高校入学まで、ゆっくり育っていく心を、繊細に描く。季節ごとの村の景色も美しい。
子どもの頃にこんな田舎で生活したことがあっても良かったかもなとちらっとよぎるけど、今となってはもう絶対にこんな生活はできない自分になっていることを思い知らされもする。

100
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