たりほssk

レセ・パセ 自由への通行許可証のたりほsskのレビュー・感想・評価

3.5
1942年、ナチス占領下のパリに、ドイツ資本で経営された映画会社「コンティネンタル」がありました。この作品は、敢えてこの会社に身を置き、レジスタンス運動を行いながら真摯に映画を作り続けた2人の男を描きます。
2時間43分の超大作、大変重厚で密度濃く作られていて、とても見ごたえがありました。ドラマチックというよりは、緊張感で張り詰める彼らの日常を淡々と描いているという印象です。しかしだからこそ、じわじわと彼らの苦悩が伝わって来ました。自転車を必死にこいでいる姿が忘れられません。それはまるで自由を求めるジャンの心を象徴しているようでした。

そしてこのような状況下で、名作が生み出されていたことを初めて知りました。そして、映画という芸術を守り続けた人々がいたことに感動しました。この時期の作品を改めて鑑賞してみたいと思います。
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