甘口パンダ

「A」の甘口パンダのレビュー・感想・評価

「A」(1998年製作の映画)
5.0
「ドキュメンタリーって自分の想いで、主観でいいんだって思い始めてから、さらにドキュメンタリーが面白くなりました。ドキュメンタリーは表現行動ですから、お客さんにもそう思って観てほしい。僕は全作品を通じて主張しているつもりです」

https://hatawarawide.jp/wakatejidai/211004-1/



毎日10〜20分づつ見続けてやっと終了。

見ないという選択肢はなかった。ただ、疲れそうで手が伸びなかっただけで。

UーNEXTが“もうすぐ終了”っていうからね、
焦ってしまった。



内容は、カオス!

妄信とはこのことかと思わされたり、信者たちはいい人に見えるし。当時のことやオウムについて知らない世代が見たら、よっぽど報道陣や公安のほうが悪い人達に見えそうなシーンもある。信者たちを見下しているようにみえたりもして。

カメラがまわるというのは、それだけで既に非日常かもしれない。それでも感じる、人間の傲慢さとか、自分は正しいと皆それぞれが信じて疑わない様子、変に昂揚している野次馬、自分に酔っている言動。全く溶けあわない人たち。カメラに映るのはそういうもの。
どの立場の人もそんなに変わらない。

そして劇伴にgoodnight babyをつけるセンス。。




このドキュメンタリーは良し悪しを超える。

直接経験していないことの全体像をみたいなら、たくさんの資料に触れて自分で考えないとな、と思わされたし、テレビをはじめとする報道から情報を得るときのスタンスが少し変わることが爪痕として残る。以前より、慎重になる。媒体の向こう側にいる人の存在を意識するようになると思う。
甘口パンダ

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