oomm

「A」のoommのレビュー・感想・評価

「A」(1998年製作の映画)
-
見ていくうちにオウム真理教広報部・荒木さんのまっとうさが印象づけられていく。
あんな凄まじいテロ事件を起こしたカルト教団の役職者が、主要メディアや警察よりずっと常識的なことを言ってたりする(転び公妨はまじ呆気に取られた)。

一連の事件以降、広報副部長として地域住民含めた”社会”との接点が増えたことについて『もうそれ以前から出家してるのにさらに出家したくなった』って言ってんのとか、なんかすごいわかるもんな。

個人の信仰と、所属する組織への責任。事件を後から知った信者には責任がないとは私は思わないけど、責任をどこまで個人に(個人の信仰心を否定してまで)求めるのかってすごい難しい話なのでは。世間はオウムで一括りにして糾弾するけど、そこにもいろんな個人がいるだけなんだなと実感した。
oomm

oomm