まちるだ

「A」のまちるだのレビュー・感想・評価

「A」(1998年製作の映画)
3.0
被害者がいる団体の密着映画について「面白い」という表現は出来ないけど、興味深いと言い換えるべきか、なんとも言えない気持ちになった。
大きな事件については宗教学の授業で学び、強い洗脳があったように思っていたけど、この作品でスポットが当たっている広報部員とその周りの人々は、考え方に共感は出来ずとも、いたって普通の人間のようにも感じる。

ドキュメンタリーなのであまり個人に対しての感想は控えたいけど、出家した身でありながら「ここからも出家したい」と言う言葉に全て詰まっているように感じでしまった。
正しく無い表現でしょうが、現世から逃げ出して、そこから逃げられなくなっているのでは、と。

警察からの理不尽な扱いをはじめ、オウムは悪だと騒がれ、歩く道に撤退せよとの貼り紙があり、様々な罵倒を受けながら静かに信仰を続ける様子に、何が正義なのか考えさせられる。
まちるだ

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