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007/ゴールデンアイのEDDIEのレビュー・感想・評価

007/ゴールデンアイ(1995年製作の映画)
4.2
シリーズ17作目にしてピアース・ブロスナンの“ボンド”デビュー作。ソ連崩壊前後の時代を描き、007も新規軸へ。バディとの共闘と裏切りなど、現代のMIシリーズに通ずるスパイ物の原型になっているとも感じた。何よりも強烈な印象を残したオナトップ姉さんのしつこさは凄まじい。

007マラソンをしているかのようですが、虫食い状態でちょっと間が飛んでいます。
実は007シリーズで一番触れてこなかったのがブロスナン版ボンドなんですよね。
時代的には自分が少年時代に公開されたような作品なのでリアルタイムといえばリアルタイムでしたが、自分の父親がショーン・コネリーやジョージ・レーゼンビー、ロジャー・ムーアの話ばかりするので、ブロスナン版は全然通ってこなかったんですよね。

ただ、それこそ自分の子供時代にニンテンドー64でゲーム化されたのが本作ゴールデンアイ。だから、そういう意味ではゴールデンアイという言葉だけは知っていました。

そして冒頭にも書いたゼニア・オナトップの存在感ですよね。
作品としては黒幕であり、ボンドの宿敵となる悪役は別に存在するものの、美しいオナトップ姉さんが幾度となくボンドの前に立ちはだかるのでインパクトはかなり強いです。
とにかく暴力で暴力を制するという女性なので、その異常性・猟奇性に気持ちを持っていかれます。

基本的にはこれまでの007シリーズを踏襲したマティーニや女好きボンドの設定はありつつも、Mがジュディ・デンチで女性が演じることになったり、女性蔑視を問題視する発言などちょっと自虐的かつ時代を踏襲するような意識に目を向けていたりが目につきます。

とはいえプロットがわかりやすいのもあって物語には入り込みやすく、スパイものではありながらもクライマックスには荒唐無稽でやや大掛かりなセットや爆発など迫力重視の見せ方をするなど娯楽映画としてはかなり楽しめました。
これも劇場で観たらもっと楽しめただろうなぁ。

〈キャスト〉
ジェームズ・ボンド(ピアース・ブロスナン)
ナターリア・フョードロヴナ・シミョノヴァ(イザベラ・スコルプコ)
006/アレック・トレヴェルヤン(ショーン・ビーン)
ゼニア・ザラゲブナ・オナトップ(ファムケ・ヤンセン)
アーカディ・グリゴリビッチ・ウルモフ将軍(ゴットフリード・ジョン)
ボリス・グリシェンコ(アラン・カミング)
M(ジュディ・デンチ)
マネーペニー(サマンサ・ボンド)
Q(デスモンド・リュウェリン)
ヴァレンティン・ズコフスキー(ロビー・コルトレーン)
ジャック・ウェイド(ジョー・ドン・ベイカー)
デミトリ・ミシュキン(チェッキー・カリョ)
ビル・タナー(マイケル・キッチン)
キャロライン(セレナ・ゴードン)
少佐(サイモン・クンツ)
戦艦艦長(パヴェル・ダグラス)
戦艦士官(オリビエ・ラジュー)
コンピューターストア店長(コンスタンティン・グレゴリー)
チャック・ファレル提督(ビリー・J・ミッチェル)
ディーラー(ウラジミール・ミラノヴィッチ)

※2023年自宅鑑賞160本目
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