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ファン・ジニ 映画版のFREDDYのネタバレレビュー・内容・結末

ファン・ジニ 映画版(2007年製作の映画)
2.5

このレビューはネタバレを含みます

韓国伝説の女性の波乱に満ちた生涯を描き、TVシリーズも人気を博した歴史ドラマ「ファン・ジニ」の劇場版作品である本作。まず触れたいのは、本作は李氏朝鮮中宗期に実在したと言われる妓生(キーセン)・ファン・ジニの波乱万丈な生涯を描いたものではあるのだが、TVドラマ版とは多少異なり、ユ・ジテが演じるノミとの複雑な恋愛ドラマに重きを置いた作品となっている。そして、ファン・ジニの幼少期はノミとの思い出ばかりで彼女の秀でた才能は映し出されず、"両班のお嬢様"という印象でしかなく、明月(ミョンウォル)となってからも妓生としてではなく、一人の女性、ファン・ジニとして物語が紡がれていく。なので、予備知識を持ち合わせての視聴だと思い描いているファン・ジニのイメージ像とのズレが生じてしまい違和感を覚えるかもしれませんね。TVドラマ版はTVドラマ版として、本作はまた違ったファン・ジニの物語だと認識しての視聴が好ましいかと。ただ、やはりファン・ジニは「妓生」がもっとも重要なアイテムであり、切っても切り離せない、いわば彼女の生涯がここに詰まっているとすら思えたのだが、この部分を薄めてしまったことにより彼女が全く輝いて見えない。その点はとても気になってしまいました。あと、自らの選択で両班から妓生へとなるわけなのだが、決断するシーンは良しとしてもそれに至るまでが強引で雑。妓生への伏線を排除したのならもう少し丁寧なつじつま合わせを見せて欲しかった。本作は作品としては嫌いではないが、気軽に観るくらいが丁度良い作品といったところですかね。オススメは難しい。
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