LUXH

300 <スリーハンドレッド>のLUXHのネタバレレビュー・内容・結末

3.8

このレビューはネタバレを含みます

なかなかストーリーというか台詞回しというか頭に入って来づらい点はあったのだが、それを凌駕するほどの映像美。とにかく美術的な方面が好きな方の目には留まる作品かなと思う。

美術館に飾られている数々の著名な絵画を彷彿とさせる写実的なシーンがものすごく多用されている。特に前半の背景が、全景が美しい。冒頭は全体的に暗い画で進むのかなと思ったが、くっきりと明るいシーンも多かった。

人物の陰影も素晴らしく、やはり照明やグリーンバックを使ったりしているらしい効果であるようで納得した。

後半の動物をCG感満載で描いたのは意外だったけれど、ほぼほぼうまくCGも取り込まれていたかなと思う。アクションゲームのようなモーションの緩急の多用も印象的だった。これが思いの外2000年代の作品とのことで尚更驚いたが、やはり当時の技術でデジタル処理するのは難しかったらしくフィルム撮りであったと説明サイトで見かけた。

血飛沫もアニメーションみたいな筆使いみたいな、やはり画的な印象を受けましたね。

歴史的な事も付け焼き刃なのだが、最後のシーンはどうやら王が倒れた後の逸話なのかなと感じた。スパルタ軍は武器を失っても噛みついたりの肉弾戦を繰り広げたので最後遠方から矢の海を浴びた、というのを見かけたのでこの事を表しているシーンなのかなと勝手に納得した。

監督の母君も画家で、ご本人も絵画スクールに通っていたとあったので誰もが感じるだろうけれどやっぱりなあという感想。アクアマンの監督なんですね。私はこちらの作品の方が個人的には断然好きですね。

最後に、その頃を描いた絵画をみかけたが、王はとっても色白でもっと無防備な装いであった。
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