紫のみなと

マイ・プライベート・アイダホの紫のみなとのレビュー・感想・評価

3.8
25年は確実に、初見から経ち、本当に久しぶりに観ました。
リヴァー・フェニックス…16歳の時に「旅立ちの時」を観て以来、頭から離れなくなった映画俳優。
それから、ある朝のこと。リヴァーが薬物のオーバードーズで死んだというニュースを、母親が私の寝室に飛び込んで告げてきた…あまりにも呆然とした朝の思い出。

リヴァーほど笑顔が清冽な俳優を他に知らないし、リヴァーほど壊れる一歩手前に繊細な演技をする俳優を他に知らない。リヴァーほど、母性を感じる俳優を他に知りません。

麻薬に溺れていく若者をオシャレに描いた映画(個人的にそう感じているだけかも知れません)、が苦手なのですが、あの頃のリヴァーと、キアヌ・リーブスを観れるだけでも、この映画は価値があると思わされる。

リヴァーはもう、それから自分が映画を観て、沢山、男性俳優を知ったものの、同世代や若手の誰と比べても格が違うと感じるけれど、キアヌもまた、本作ではその後のキアヌ・リーブスと同一人物とほ思えないほど正統な輝きでもって煌めいている。

再見してみて、少し、時間の経過で賞味期限が切れかかったようにも感じる本作でしたが、そうはいっても、若い方にも一度は観て欲しいとも思う映画です。