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坊ちゃん記者のseapony3000のレビュー・感想・評価

坊ちゃん記者(1955年製作の映画)
5.0
失敗だらけの東都新聞の新米桂樹、村瀬母と3人の妹たちに囲まれてふわふわ呑気に珍スクープに奔走する話とばかり思っていたら、後半から自殺に殺人にとクライマックスは野口監督〜って感じのノワールアクション。ぼんやりだけど柔道は強い桂樹。日活のこれが桂樹坊っちゃん元祖なのですか?ドジやってもゲンナマでバサっと経費前払いしてくれるキャップ山村聰、デキる先輩は伊豆肇。居酒屋みっちゃん、バレリーナ津島恵子、バーマダム日高澄子になぜかモテまくるいつもの桂樹。疑惑晴れて舞い上がっていきなり踊り出す津島恵子いいなー。書き置きまでして自殺したかと思わせといてみっちゃんの店で静かに焼き鳥焼いて手伝いしてる信欣三のストレス性痴呆の瞬間演技も。桂樹の同僚の織本さん(若い!)は本業より小説よりみっちゃんの店に婿養子入るんじゃないかとか前掛け似あってるし。廃墟の乱闘から高品格との泥相撲のねっちりねちゃねちゃシーンの決着に駆け寄る記者仲間たち。出張を前にオープンリールからループで流れるメッセージを殺到する電話の受話器にみんなで聴かせるラストもあー楽しい。
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