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白い國境線
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『白い國境線』に投稿された感想・評価

YT。23-71(23-70 は『ジョヴァンニ・エピスコポの犯罪』)。イタリア版。字幕なし。

これはすごい。感動。トリエステ自由地域の話は知っていた。自由地区とは言うものの、英米軍が統治するA地区とユーゴスラビア軍が統治するB地区に分割される。同じような分割は、フリウリ=ヴェネツィア・ジュリア州のゴリツィアにも起こる。そのゴリツィアの近くにある架空の村が舞台。

ゴリツィアの分割はベルリンの分割と比較される。その不条理。そして人々の苦しみ。この物語もまた、そのままベルリンの壁、戦後の冷戦、さらには国境なるものの不条理さを暴く。

原題の Cuori senza frontiere は「国境のない心(を持つものたち)」の意だが、含意されているのはエンツォ・スタイオーラを初めとする村の子供たち。

日本語タイトルの「白い国境線」とは、イタリアとユーゴラスビアのあいだに引かれる白線のこと。それはただのチョークの粉のような線なのだけれど、ひとたび引かれてしまうと人間には越えることができなくなる。こちら側にカトリック世界、あちら側にコミュニズムの世界。同じイタリア語を話し、同じ村で、同じ遊びをして育った人々が、宗教とイデオロギーによって分断されてしまうのだ。

思い出すのはブニュエルの『皆殺しの天使』(1962)。そこではブルジョワの邸宅に目の見えない線が引かれて誰もが外に出られなくなるのだけど、思うにその目に見えない線の原型のひとつが、このザンパの「白い国境線」なのではないだろうか。

僕が見たのはここ。
https://www.youtube.com/watch?v=gKneLZxZWPE

日本語で背景を説明してくれているのが岡田温司『ネオレアリズモ』(p.253-255)。ここでは「国境なき心」のタイトルで紹介されている。

日本語版のメディアは「密林」を見る限り VHS しか見当たらない。名作なからね。ぜひ発売してほしいもの。なにしろロッロブリージダが初々しい。やがてセクシーでファムファタール的な役どころが多くなる。でも、この初期の主演作で演じたドナータからは、まだまだそんな姿は想像できない。娼婦なのだけれど、生活のためにやむを得ずの娼婦であり、罪の意識とともに未来への希望にあふれている。

もうひとつ。ルイージ・ザンパがよい。自分の知らないトリエステ近郊の事情を知りたいと、映画評論家のトゥッリオ・ケジチを脚本に迎えたという。ケジチといえば、ぼくは彼のフェリーニ評伝を訳していて、その映画への眼差しの深さは感嘆もの。そのケジチ、ザンパから頼まれて、ロッロブリージダの演じる村の娘ドナータから牛を奪うユーゴ兵士の役もやっているという。

ザンパについては『困難な時代』もようやく日本語版DVDで見られるようになったけれど、シチリアの文学者ヴィタリアーノ・ブランカーティ(Vitaliano Brancati, 1907–1954)組んで数々の名作を残しているのだけど、ケジチの言うとおり、イタリアでも少し過小評価されてきたきらいがある。でもいいんだよね。職人肌できちんと映画を撮る。時代のリアルに即しながらも、娯楽として、フィクションとしての映画をめざしている。ブラゼッティとかよりも若いけれど、こういう人はもっと評価されるべきだと思うな。
VHS:白い国境線/白い國境線
Robby

Robbyの感想・評価

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図書館のビデオで鑑賞。