ちー

ペイルライダーのちーのネタバレレビュー・内容・結末

ペイルライダー(1985年製作の映画)
3.7

このレビューはネタバレを含みます

研究月間の第二弾。あれから20年…。女も解禁して自ら主演監督した西部劇。てかこれより前にも西部劇撮ってたのかな?
さすがに85年ともなると僕の好きなあの独特のエグみは無くなっていた。しかし師匠より全然キャラを描くのが上手いね。特に未亡人の母と娘、それを支える男の微妙な関係。見ていてモヤモヤする。女性のことがますます分からない。即セックスじゃなくてちゃんと機微があったということです。
青白い馬に乗った男は死をもたらすという聖書の言葉が冒頭にあって、てっきりイーストウッドが村人を助けたのにお前が災いのもとだ!って責められるのかと思いきや村人は最後までおんぶにだっこ、信頼しきってましたね。ええんかそれで。
で妙に見覚えのあるイケメンがいるな〜と思って調べたらなんと!タランティーノ映画でずっと気になってたデブでした。お名前がクリストファーペン。ショーンペンの弟だそうでお兄ちゃんより全然ハンサムやった。この人のしゃがれた声が好きでずっと気になってたのです。
イーストウッド本人は神父役で登場。髭は白くなって髪もやや後退してますが、ため息の出る美しさ。細い目を全開にして睨むシーンは本当に怖かった。無理しないで。小娘に抱いてと言われて愛の説教をうつけど雰囲気で押し通し、全然答えになってなくて笑った。でもあれは仕方ない。抱かないことが重要。
彼が出る西部劇に共通するのは主役が決して善人ではないということです。人は殺すし再婚相手の決まってる未亡人とセックスするし。でもだから今聖職者なのが効いてくるんでしょうね。彼の過去は最後まで明かされませんでしたがそのおかげで一人で背負ってる罪の意識がうかがえました。
クライマックスはもろシェーン。なんで?あと西部劇の街ってみんなスカスカで舞台のハリボテみたいやと思いません?
タバコもポンチョもなし。ただ人を撃ち殺す西部劇から脱皮した作品です。
ちー

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