映画のもつ「熱さ」に圧倒される。
資料を読み込んでいるわけではないので、どこまでリアリティーが担保されているのか、どのようなリードが入っているのか、思考や思想が入っているのか、分からない。
ただ、そういうことが頭をよぎる余地を凌駕しているのは、この映像と構成が持つ「熱量」だと思う。
静と動。戦争を止めようとする静、止められない動。
このはざまで、沸々と感情が沸き起こる。
登場人物が真剣に考え涙を流し、将来を考え自分が正しいと思う道を探り、声を張り上げる。懸命になるほど、その度につぶやきが漏れる。
「こりゃダメだ」
戦争はダメだ。
一つ一つのシーンに寄り添いながらも、75年の日が近づくいま思いを強める。
メッセージが届切ろうとした「熱さ」が、この映画が色を強く放ち続ける理由とは不可分なのだと、勉強する。
すこし考えてみる。