ガブXスカイウォーカー

いつか誰かが殺されるのガブXスカイウォーカーのレビュー・感想・評価

いつか誰かが殺される(1984年製作の映画)
3.6
《あらすじ》
夏休み。女子高生・守屋敦子(渡辺典子)は父・洋一(斎藤晴彦)を何者かに拉致されてしまう。父の残したフロッピーディスクを何者かが狙っているのだ。敦子はブティックの店長・高良和夫(古尾屋雅人)、同級生・渡壁正太(尾美としのり)らの協力を得て、父の行方とフロッピーディスクの謎を探る。実はフロッピーディスクは、東京で暗闇する国際スパイ組織のリストで、父もスパイの一員だったのだ。


いまやスッカリ忘れ去られた本作だが、いかにも80年代の王道ミステリーらしくてけっこう面白い。
渡辺典子は、ひと夏の体験(事件)で少しだけ大人になる女子高生・守屋敦子を見事に演じきっている。この撮影で彼女自身もまた女優として一皮むけたのであろう。
彼女と古尾屋雅人のソフトな恋愛模様は典型的なアイドル映画と言う感じでじつに微笑ましい。
また劇中で渡辺典子が大して必然性もなく『SUMMER TIME』を歌ったり、首都高のドライブシーンで延々と主題歌がかかるのも許せる。本作は古き良き時代の角川映画の佳作と言っていいだろう。


渡辺典子が50ccバイクを運転するカットは顔がわかるように撮っていることに感心(さすがに転倒シーンはスタントを使っているけど)。古尾屋雅人もCBR400(かな?)に乗っていて、バイク好きとしてはちょっと嬉しい。