ぼっちザうぉっちゃー

弓のぼっちザうぉっちゃーのネタバレレビュー・内容・結末

(2005年製作の映画)
3.6

このレビューはネタバレを含みます

はためく赤黄緑と、弦楽が印象的だった。

揺れる船上で、ブランコに腰かけゆらゆらと婀娜っぽく笑う少女と、寡黙で厳格な老人。
浮世離れした二人の静かな時間は、どこか神秘的な雰囲気もたたえるようだった。

それでも、ラストで露見するエロスには少しの嫌悪感を覚えた。
明らかに性的なメタファーとして突き刺さる矢に破瓜のイメージが見え、老いて咲いた一つの人生の終着が重なる。

矢でなく弓。弦にもなり得るそれは、強さと美しさの象徴。
ゆっくりと沈む船に手を振る少女はもう、処女ではない。