緑

沖縄やくざ戦争の緑のネタバレレビュー・内容・結末

沖縄やくざ戦争(1976年製作の映画)
5.0

このレビューはネタバレを含みます

すっごくどうかしてた!
好き!

前半は千葉真一劇場。
暴力的で好戦的で弟分は大事にする
時代に置いていかれた男の闘いと最期。
というよりも、
如何にして千葉の肉体を
脂っこい芝居で観せつけるかが主題かのよう。
すべてが過剰。
「仁義なき戦い」の大友を
更にどうかさせた感じ。
死ぬときの江頭2:50のような逆立ちは、
今までに映画で観たいろんな死に様の中でも
トップクラスのどうかし加減だった。(大絶賛)

後半は松方弘樹の反撃。
千葉を殺すにあたり成田三樹夫らと
交わした約束を反故にされ、
狂気を帯びていく松方の目。
室田日出男は前半で千葉の指示により
タマ潰されたときから狂気の目。
前半での登場時にオレンジ色のTシャツに
デニムのショートパンツで、
後年の渋さを知っていると目を疑うような
渡瀬恒彦が後半に大活躍。
千葉のタマ取るのはともかく、
ジープやボートの運転技術が凄い!
スタントを使ったところもあるのかもだが、
明らかに本人が運転しているカット多数。
前半での女性の扱いも大概だったが、
後半では襲撃されて彼女を盾にする瞬間があり、
クズもいいとこだった。(褒めてる)
成田三樹夫の経済やくざはど定番として、
地井武男の経済寄りやくざは新鮮だった。
やくざ役の三上寛は初めて観たかも。
松方の居場所を言っても言わなくても
殺されるとわかっているのに
最後の最後に言ってしまう弱さが切ない。
何より切ないのは松方に金を作るために
トルコに身売りした新藤恵美。
作った金を託けた松方の手下がやられ、
身売り損すぎる……。
梅宮辰夫は配役も芝居もちょうどよかった。

終盤の松方による千葉との思い出の回想が、
食事する松方をスクリーン右下に置いての合成で、
背後に松方がムショ入りする事件となった
千葉と共に行った襲撃シーンの映像。
ありそうでなかった表現で、
この手があったか! と驚いた。
鑑賞後にwikiでほぼ京都での撮影と知り、
それにも驚いた。
車も4台オシャカだし金の掛かり具合もすごい。
緑