サイコパス映画だと思っていたけど、実際見てみて、いやいやこれは誰にでも起こりうるという意味で怖い話なんじゃないかと思いました
多分スクリプトだけ見たら、妻子もちの男性が後ろめたさなく不倫をするというありきたりな話
だけど、アニエスヴァルダの撮り方見せ方によって不快感を与える映画になっているのが本当にすごい
私は主人公をサイコパスだとは思わないけれど(自分の感情に正直に生きてる人はたくさんいそう)、
彼が決定的に間違っているのは、幸福が自分で掴んだものだと思っていること。幸福は(彼の場合)他人から与えられたものだった
彼が好きな人を二人とも追い続けると決めたなら、やっぱりそれなりの覚悟(例えば不倫を知った相手に捨てられるとか)はしなきゃいけない、これこそ自由と責任っていうやつですね！
不快感満載だけど、いろいろ考えさせられるし、アニエスヴァルダの切り取り方も上手すぎてびっくりだし、なんだかんだこの映画すごく好きかもしれない(でも、元気な時にしか見れません)
