ともぞう

幸福(しあわせ)のともぞうのネタバレレビュー・内容・結末

幸福(しあわせ)(1964年製作の映画)
3.5

このレビューはネタバレを含みます

この映画、全てが理解できない。タイトルの幸福も「幸せって何だっけ?」という意味で付けたのか?貞淑な奥さんと情熱的な愛人から愛される旦那は心底幸福だと思うが。浮気をしてしまった時、そのことを絶対に奥さんに言わないことが一番の愛情だと思うが、この能天気な旦那はそのことをベラベラ話す。結果、奥さんは入水自殺する。ショックを受けるのかと思いきや、愛人と結婚して新たな家族を作る。最初と最後は奥さんが代わっただけで家族でのピクニックの画。後味悪く、すごく考えさせられる作品。モヤモヤが止まらない。

〈あらすじ〉
フランソワ(ジャンクロード・ドルオー)は妻テレーズ(クレール・ドルオー)とジズー、ピエロの2人の子供と平凡で実直な生活を送っている。そんな彼にとって新しい事件が起ったのは、近くの町まで仕事で出かけ、電話をかけるために立ち寄った時だった。受付の娘と2言3言言葉を交したが、彼はなぜか彼女に好意を感じた。2度目にあったとき、2人でお茶をのんだ。娘はエミリー(マリー・フランス・ポワイエ)といい、彼と同じ町に転勤が決り、部屋も見つけたことを話した。もう2人は愛を感じるようになっていた。彼女は彼に家庭があることも知っていたが2人は不自然さも罪悪感もなく、結ばれてしまった。というのも、彼は昔と全く同じように妻も子供たちも愛しており、愛する女性が2人できても、それは幸福以外の何ものでもないからだ。ある休日、例のようにフランソワ一家はピクニックに出かけた。そこで彼は妻にすべてを告白した。テレーズは少し考えてから「あなたが幸せなら私はそれでもいいと思うわ」そう答えた。彼は喜んだ。純粋に喜んだ。そして大人しい彼女がかつて見せたことのない大胆さで夫を求めた。快い疲労に眠った夫が子供たちの声で目を覚ましたとき妻の姿はなかった。池に溺死体となった妻を発見して、彼は悲しんだ。まわりの人々は不幸な事故で愛妻を失なった男として同情を寄せ、とりわけエミリーが心からテレーズの死を悲しんでくれた。日がたつにつれ、彼は昔どおりの働き者に戻った。エミリーが子供たちの面倒をみてくれ、いつの間にかそれが習慣になった。家事をする女性がエミリーにかわったというだけで、きわめて平穏な日日を送るようになっていた。
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