けーはち

幸福(しあわせ)のけーはちのレビュー・感想・評価

幸福(しあわせ)(1964年製作の映画)
3.7
優しい妻と可愛らしい2人の子を設け、休日にピクニック、絵に描いたような幸福を謳歌する男が他所でも女を作り──アニエス・ヴァルダ監督、「そりゃ〜まあアンタは幸福でしょうけど😡」と男の行動に対して言いたげな、非常に明るくオシャレな色彩に満ちて、翳りのある後ろ暗いシーンはひとつもない、ゆえにゾ〜ッとする映画であった。BGMとしてはちょっとボリュームがデカめのモーツァルトが「どうっすか〜、絵に描いたような古典的な幸せっすよ〜」と圧の強い空気を出して来て、ラストの幸福なピクニック再びのシーンで弦楽隊がやってきて盛り上げ、「え、これで良いの?」と思ったまま終止符が打たれる。洒落怖シュールな一本。