「ボルサリーノII」
前作はW主演といいつつも、ベルモンドに寄った華やかさとコミカルが光る作風であった。続編である本作はそれも一変する、陰惨な復讐劇となるガチ仕様。そう、今回の主人公はロッコ・シフレディ扮するドロンだ。
冒頭から重低音を轟かせるオープニングからそれらしく始まり、前作との決別を高らかに宣言する。マルセイユの暗黒街が再び舞台となり、本編はダークでシリアスなアクションが続く。フランス・フィルム・ノワールの真髄が牙を剥く。タイトルにもなっているポルサリーノハットに、黒地に白のストライプスーツがいつみてもキマっている。監督はジャック・ドレーが続投した。
尚、本シリーズはアメリカ編となる幻の次作が噂されていた。3部作にして欲しかったが、ついに実現せず。その20年数年後、「ハーフ・ア・チャンス」で、ドロンとベルモンドは再競演を実現する。
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