新しい家庭に不審感を抱いている娘が、自分には知らされていない義父の正体を探っていく。1971年度のジョン・リスト事件をベースにしている、サイコ・スリラー映画。
言うなれば、模範的な家庭を作りたがっているオッサンのジタバタ劇。脳内で大事にしているファミリー像が現実で崩されそうになると、サイコパスとしての人間性を表出させる。地下室で、ひとりナーバスになる演技が素晴らしい。
義父の正体を突き止めようとする女子高生の娘、過去の未解決事件から追いかけてくる捜査官。そのふたりの動きを双方向から捉えながら、義父の証拠隠滅作戦が成功するかどうかのサスペンスが展開される。
ヒロインの娘がヌードにならないタイプの女優に見えるのだが、最後の最後で嬉しいポロリンチョ。現在のドローン撮影を彷彿とさせるカメラワークにも注目すべし。