人類初の月面着陸は、月に存在する何者かに監視されていた……。
なかなか良い掴みのプロローグではあったが、その後はチープなSFスリラーになり果ててしまった。
どう見てもジオラマの月面にミニチュアの探査船。月面車は人形を座らせたラジコンカー。謎の機械生命体も両腕と頭を動かすだけで移動しやしない。
ツッコミどころも多数。
まず、主人公たちの動きが月の重力下の動きじゃない。
そして、敵である機械生命体は銃がほとんど効かないのに、鈍器で殴ったら一発でクラッシュ。どういうこと?
一番驚いたのが、月面で広げたドーム型のテントの中でヘルメットを脱ぐ主人公。おいおい、酸素あるのかよ。仮にあっても入り口が一枚扉じゃあ漏れ漏れでしょうが。しかもそのテントの中で女と(おそらく)人類初の月面性交!
因みにこの女性、月に取り残されていた1万4千年前の人間。彼女の素性も詳しくは明かされない。
続編を匂わす終わり方や、エンドロールの最後のちょっとしたおまけが気になるところだけど、続編は存在せず。同監督の2017年の作品『ムーントラップ:ターゲット・アース』は、タイトルこそ似ているものの、本作とは無関係の別物です。