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80日間世界一周のLCのレビュー・感想・評価

80日間世界一周(1956年製作の映画)
4.7
たーのしー!!

80日間で世界一周しよう、という、題名通りの内容ではあるのだが、80日でいける?と賭けをしたり、旅行観光はもちろん、冒険もする。行く先々で知り合う人、遭遇するトラブル、更には不穏な影がうろちょろしたり、楽しさが秋の空より高く突き抜ける。賭けの結果はどうなっちまうんだ!?最後まで目が離せないぜ!
インターバルが設けられており、しっかり休みながら楽しめる。ひとつひとつの場面を、割とじっくり見せてくれる。確かに長尺作品なんだけれど、それだけたくさん旅を楽しめるよ!

猫さんがてってってっと横切る場面とか、道端に座ってた犬さんが主人公の足元にてってってっと近付いて改めて座る場面とか、ほんの一瞬なんだけれど、ハートを射抜かれる。かわいい。演技とか一切ない感じする、なんかそういう、兎に角かわいい。
そして道を行き交う馬車、自転車、バス、人々。それだけでも楽しい。

気球に乗って意図せず明るい時間のスペインに到着するが、会いたい人の居る場所を訊いた際の「その人は一日中寝てたりするんだけど、夜に7つの風ってところに行けば会えるぜ」という現地の人の言葉を「夜に7つの風というところに行くと会えるそうです」と必要なことだけ訳す新米召使いが結構優秀。マスター大好きで可愛げもある。でも弱点もあるし、ピンチにもスッと陥る。
7つの風で音楽と踊りを楽しみ、目的の人物に船を使いたいと交渉すると、召使いさんが闘牛やってくれたらええよ、と言われる。
闘牛、やはり難しいので、これは真面目に無茶な条件なのだが、何と、やる。

その他、電車も乗るし、ゾウにも乗る。
そして「見つかったら命が危ねえ、静かに!」なんてハラハラもある。
ここまでで既に文字数が多くなってる気がするけれど、前半をサラッとしか記せていない。いや本当楽しい。後半も楽しくないわけがない。約束できますぜ、紳士淑女のみなさん。

一応、現地を知る人にとっては「いや、その場所とその場所の距離感狂ってるんよ」とかもあるんだが、旅のわくわくを満喫できたら勝ちである。
各国の景色を渡り歩くのってロマンあるよな!オラわくわくすっぞ!を全肯定できれば後のことは気にならん。そういう大きな魅力がある。

これは絶対見返したい。未来の私よ、この感想を見て懐かしくなったら、また一緒に彼らの80日に同行しよう。約束だ。
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