HK33

フォレスト・ガンプ/一期一会のHK33のネタバレレビュー・内容・結末

4.8

このレビューはネタバレを含みます

何回観てもすばらしい映画というか、映画とはかくあるべきが詰まっている。
・インパクトの強いシーンとセリフが数えきれないほどてんこ盛りになっている
・描かれるフォレストの人生は"Life is like a box of chocolates, you never know what you’re going to get”を体現しているように見えるが、そんな彼がJennyの墓前で”I dun know if we each have a destiny, or if we’re all just floating around accidental-like on a breeze, but I think maybe it’s both - maybe both is happening at the same time”と語りかけるところは映画史に残る名シーンであり、胸に刺さる示唆がある
・個人的には映画に勝手な邦題をつけるべきでないと思っているが、その中では「一期一会」というのは悪くないというか、本作でフォレストが出会う人たちとのことにピッタリハマった美しい日本語だと思う
・キーパーソンはママ、Bubba、Dan小隊長、Jennyだが、彼/彼女らとの関係はどれも全く異なるのにどれも美しく、やはり人生とは他人との関わり合いなんだと思わされるし、まっすぐに生きていればそういう人と出会えるということ
・また彼/彼女らの全員が起伏の激しい人生を歩みそしてフォレストを残して先に逝ってしまう(Dan小隊長は除く)ことも、誰もがboth a destiny and accidentsによって激動の人生を送っていることとその儚さ(”Dying is a part of life”)を強調している
・フォレストの人生を通じてアメリカという国の現代史をなぞるという構造も実はとても奥深く、彼の出会った偉大な人物が悉く銃に倒れたり、ベトナム戦争の英雄が反戦運動に巻き込まれたりなど皮肉が効いている
・ただロバートゼメキスの映画はBack to the futureよろしく、アメリカという祖国への愛が感じられてすばらしい。アメリカ的なものが沢山登場するし、NIKEのCortezやBubba Gumpのshrimp restaurantに至っては映画の枠にとどまらずアメリカ的文化を普及ひいては創出している(そしてそれらが商業的成功も伴っているのもアメリカ的)
・作品中でのオマージュが沢山効いているのもお見事。特にJennyとBubbaがバスの隣の席に座らせてくれるシーンが沁みる
HK33

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