ロクシ

フォレスト・ガンプ/一期一会のロクシのレビュー・感想・評価

4.0
子供の頃に父が好きで、一緒に見たけどあんまり覚えていなかった。
他人とちょっとズレてる純粋な人が、いつの間にかいろんな偉業をなしとげる話。日本でもこういう系のドラマあったような。
WWⅡ戦後から80年代までのアメリカ史をフォレストと一緒に体験できておもしろい。
KKK、黒人差別、ベトナム戦争、大統領暗殺、ピンポン外交、ウォーターゲート事件などなど。原作だと宇宙にも行ってるらしい。

フォレストが生涯かけて愛したジェニーは、ぶっ飛んだフォレストとは対象的にアメリカの下層の退廃的な若者の人生を歩んでおり、父からの性虐待にトレーラー暮らし、エロ本のモデルになって大学中退、ストリッパー、薬物依存、ヒッピー、シングルマザーのウェイトレスなどなど。こっちの方がリアルな下層アメリカ人って感じがする。
ジェニーは冒頭とラストに出てくる白いの羽のように、フォレストの人生をふわふわ漂って、掴めそうでつかめない存在。
フォレストがまっすぐで眩しすぎたから、自分が汚したくなくて去ったって言うのは、まぁわかる。
でもフォレストからプロポーズを受けて、断ってからのセックス、からの失踪って、ひどい。
そのせいでフォレストは3年間アメリカをランニングし続ける羽目になるんだけど、それがまた有名になってジェニーの目に留まる。
ジェニーは結局フォレストのところに戻ってくるんだったら、あの時失踪しなきゃ良かったじゃない。無駄に3年間走らされたじゃない…。
フォレストはリトルフォレストの乳幼児期に関われなくてかわいそう。
ジェニーの行動に一貫性がなくてイライラする人が多いのはわかるなぁ。
家庭環境からボロボロの人生で、幸せにはなれない人だったのかな。
エイズで死んだのかな?それも昔不治の病だって話題になりましたね。
フォレストを取り巻く黒人のバッバと退役負傷軍人の中尉も、アメリカ社会の闇を感じた。
ただのハートフルファンタジーじゃなくて、アメリカの現代史と闇が見られるところが惹きつけられるんだと思った。
ロクシ

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