何やら前回ほどのパワーがなくなっているスパイダーマン。人助けに苦労するようになり、それに伴い写真のバイトもできなくなった。あの鬼編集長は悪意ある記事ばかり書くので気も進まない。
時間も体力も奪われ、得意だった学業にも時間を割けない。遅刻が多くピザ屋のバイトまでクビに。
MJをますます愛しているが、気持ちを伝えるわけにいかない。一緒にいては危険が及ぶし、きっと僕より適した人がいるはず。
しかし新たな強敵にMJがさらわれてしまい......。
ピーターは前半がっつり何もかも上手く行かないので観ていたらさすがに暗い気分になった。
でもこれは面白いテーマ。
現代のヒーローは学業やバイトと両立してマスコミとも戦いつつ自分の時間がない。人命優先だから自分自身は損ばかりしているし、褒められもしない。スパイダーマンは専業のヒーローではなく、自分の生活もあるので悩みは多い。
悪意は一切ないのに、大好きな人たちを幸せにできないし、正義も行えないし、自己否定の気持ちでいっぱい。
ついにスパイダーマンのスーツを捨ててしまう。
ここで一時平穏な日々が送れたことが面白かった。たまたま才能を授かったからといって、その人が自分の命や人生を全てなげうってまで人のために尽くすことは義務ではない。選択は自由。悪いこととは思わない。個人的にはやはり正義の道を選ぶべきだとは思うけど。
しかしピーターにはベンの遺言が胸に深く刻まれている。おばあちゃんもスパイダーマンを応援しているしピーターを愛している。そしてMJを守るため、ついに再び奮起する。やるしかない。
力の落ちたスパイダーマンにはますますハードだが、命がけで救ってもらった人々は彼を尊敬し、勇気をもらい、騒ぎ立てず秘密も守った。このシーンは感動的。人から認めてもらえることがいかに大事か。
