このレビューはネタバレを含みます
前作での闘いから2年。大学生となったピーター(トビー・マグワイア)は、スパイダーマンとしての活動で多忙を極め、学業やアルバイトへの取り組みが疎かになっていた。新聞でも正体の分からぬスパイダーマンが叩かれ始め、ピーターはスパイダーマンの存在意義を見失いかける。そんな時に新たな強敵が現れるのだった…。
前作以上に、スパイダーマンのヒーローとしての葛藤が大きく描かれており、ピーターの苦労に頭が下がる思いでした。
親しい人にも素性を明かせない苦しさや、それが原因で起きる人間関係の軋轢、さらには自分の貢献が認められない辛さなど。少しずつ大きくなっていくやり切れなさが痛いほど伝わりました。
一度は引退を決めたピーターが、スパイダーマンの存在意義を再び見出していく過程も丁寧に描かれていたので良かったです。その結果としての、有名な電車のシーンは本当に素敵でした。あの場にいた乗客の温かさも印象的です。
そして、お馴染みのMJ(キルスティン・ダンスト)との長くもどかしいやり取りにも一区切りがつくのでそこは見所ですね。ピーターがもう繋がっていない電話で呟いた彼女への赤裸々な思いがとても印象に残っています。
前作の切ない結末を踏まえての本作ということで、良かったです。最終作はどうなるのでしょうね。