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魚影の群れのICHIのレビュー・感想・評価

魚影の群れ(1983年製作の映画)
3.8
相米慎二といえば、長回し、突然の雨、登場人物が口ずさむ歌、ということは散々語られてきているのだけど、この作品もオープニングの長回しや北海道の安宿のベランダ越しに突然降る雨とその中で別れた妻を追いかける長回し、下駄の音と雨の音がクロスする繊細さなどに魅せられる。ストーリー展開にやや難があり、ラストの佐藤浩一の死に感情の焦点が当たらないのだけど、「ションベンライダー」にしても「台風クラブ」にしてもストーリー展開よりも画面から匂い立つ質感みたいなもので引っ張って行く映画だった。
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