HAYATO

ゴジラのHAYATOのレビュー・感想・評価

ゴジラ(1954年製作の映画)
4.0
2023年471本目
「水爆を愛するようになった男」の映画の次は「水爆実験で目を覚ました怪物」の映画
来年生誕70周年を迎えるゴジラシリーズの記念すべき第1作
ゴジラ・フェス・2023でお披露目された特撮映画『フェス・ゴジラ4 オペレーション ジェットジャガー』の制作に携わらせていただいたので、特撮映画である本作を見るのはとても感慨深いものがあります。
海底に潜んでいたジュラ紀の怪獣が度重なる水爆実験によって甦り、「ゴジラ」と名付けられたその怪獣は、東京に上陸して人々を恐怖に陥れる。
北米で快進撃を続ける『ゴジラ-1.0』と同じく、反戦反核への強い思いを感じる作品であり、戦争の記憶を滲ませた役者さんたちの演技は、現代を生きる自分の胸に深く刺さる。
ミニチュア等を使用し、工夫を凝らして表現されたゴジラの進撃模様はロマンに溢れていて、緊迫感と高揚感がこの上なく、有名なテーマ曲が流れる瞬間のワクワク感がたまらない。
殺戮兵器「オキシジェンデストロイヤー」を偶然開発してしまった芹沢博士の苦悩は、オッペンハイマーに通じる部分があると思う。
人間が生み出した敵を、人間が殺す様は、人間の身勝手さと愚かさを痛切に感じさせられる。
後に作られたゴジラ作品が、本作の様々な要素をオマージュとして引用していることが知れてテンション上がった。
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