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ある殺し屋のtosyamのネタバレレビュー・内容・結末

ある殺し屋(1967年製作の映画)
5.0

このレビューはネタバレを含みます

これはもうほとんど黄金の七人のようなある犯罪グループのそのミッション達成へいたるまでのスリリングな恋と友情とうらぎりの集団内幕群像劇だ。タイトル反則まるで次作を変則とするために意図して集団劇にした感さえある。キャストをあげる。市川雷蔵。野川由美子。成田三樹夫。小池朝雄。渚まゆみ。小林幸子。この顔ぶれでおもしろくならないわけがない。なによりも主人公雷蔵の異星人のようなたたずまい。十代でも二十代でもないちょっと哀愁のすきまかぜふきこむ青春晩年組が犯罪によってあのあつい青春をとりもどそうともがくときの群像劇はたまらないあじわいがあるものである。たとえばオーシャンと十一人の仲間。こういうあじわいこそ青春映画ともアクション映画ともいわずフィルムノワールというのであろう。続編はタイトルにふさわしいニヒルな一人の殺し屋の物語。
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