黒沢清監督のオリジナル脚本作品。
回りの木をすべて枯らしてしまう一本の木を守る人間と、
森全体のためにその木を採筏しようとする組織との対立劇。
難解ではあるが、
そのリズムが妙に心地いい佳品。
登場人物すべてが、
少し狂っている。
生物の共存共栄は理想論なのか?
主人公の役所広司はその答えを追求するが、
遂には自らが破壊者となってしまう。
ラストの空爆シーンは一体何なのか。
浅学の僕には理解できませんでしたが、
誰かと延々とそのことについて語り合いたい気分になりました。
ホラーっぽい描写はありますが、
それを期待すると肩透かしを食うかもしれません。
謎の植物学者風吹ジュンが魅力的。