ガンを宣告された後の“余生”という、テーマが非常に重い映画です
我々人間はどう足掻いても早かれ遅かれ、必ず死ぬわけで
不思議なことに人間は死に間際に“本当に大切なもの”を思い出したりする
タイトルの「象の背中」ですが
死期を悟った象は、自ら群れを離れ、仲間が眠る土地
いわゆる墓地のような所に独りで向かうのだそうです
死期を知る、感知すること自体珍しい生物ではありますが
自ら仲間の死に場所へ向かう、という我々人間には考えられない生態習慣
しかし、そこを紐解くことができれば我々人間は更なる段階へ行けるのではないのだろうか
哲学的な視点になるかも知れませんが
「まだ死にたくない」と言うのは、何というかこう“死”について真剣に向き合ってないということだ、とも言えると思うのです