このレビューはネタバレを含みます
現実で肉体を得たフレディ、リアルで何でもありのやりたい放題を得た代わりにアイデンティティを失った。代償は大きい。夢と現実の狭間、眠りの恐怖……それはすべて一作目に置いてきたと言わんばかりの展開である。全く惜しい。
そもそも開幕からアクセル全開で、アクション顔負けのカースタントをキメている時点から「おや？」とは思った。荒野を失踪するスクールバス、なかなか無い。そして青年の活きのいい叫びが何回か味わえるが、何故か半裸も多い。
主人公はジェシーという、前作でナンシーの暮らしていた家に越してきた青年。そもそもこの物件、父親が心理的瑕疵物件だと家族に隠して購入した家である。ジェシーは基本的に何も悪くないのだが、ひたすらにフレディの乗っ取りにやられる存在と化す。そのため真に強いのは彼女のリサであり、というよりリサが全てを解決する。彼氏のためにフレディについて調べ、常人であれば見捨ててしかるジェシーを励まし、フレディを殴り、挙げ句の果てにキスまでしてみせる。まさに強すぎるお嬢様である。
そしてやはり炎と愛に屈したフレディだが、果たして次回はどうなるのか、乞うご期待！復讐のためでも、アイデンティティは捨てちゃ駄目だ……。
