メイプルわっふるG

エルム街の悪夢2/フレディの復讐のメイプルわっふるGのレビュー・感想・評価

3.5
シリーズでも異色な第2作。
夢の中の殺人鬼が自らの意思で現実世界に出現。キャラクター設定を根本から覆す脚本に賛否両論。

「ルールが破られた 夢の中にいるはずのフレディ 現実に見えても実は夢でなければならなかった」とは、フレディ役ロバート・イングランドの言葉。

それでも1作目を上回る興行成績を叩き出したのは実績として認めざるを得ないこと。

監督ジャック・ショルダーはニュー・ライン・シネマCEOロバート・シェイの古い友人。そしてロバートのブレインの1人。そもそもロバートが「コレは売れる」という理由から続編を決めたため、商業的な作品になるのも仕方ない。

ジャック監督自身が「コンセプトの違いは承知の上」「シリーズは続くにつれ新しい伝説が生まれ新しいルールが作られていく」と明言している。

原作者および1作目監督のウェス・クレイヴンを怒らせた問題作とはいえ、サイコ・セクシャルな要素はヨーロッパでウケた模様。

また、シリーズ唯一の男主人公。ただし男らしさが薄く、ゲイを匂わせる描写の多いキャラクター。N.Y.のゲイ雑誌に「本作は近年において最高のゲイ・ホラー映画」と評されたほど。

とはいえ、このような踏み外した作品となったからこそ、歴史的な1作目に匹敵する素晴らしい3作目が出来上がったのだから正に塞翁が馬。
それがウェス・クレイヴン自身がシリーズに終止符を打つためという理由だったとしても、良作の誕生は純粋に喜ばしい。

ちなみに2作目からは、フレッド・"フレディ"・クルーガーから正式にフレディ・クルーガーへ。

One two, Freddy's coming for you.
Three four, better lock your door.
Five six, grab your crucifix.
Seven eight, gonna stay up late.
Nine ten, never sleep again.

memo → ネタバレコメ

◆エルム街の悪夢(1984年製作の映画)
<https://filmarks.com/movies/10032/reviews/77595865>
◆エルム街の悪夢2/フレディの復讐(1985年製作の映画)
<https://filmarks.com/movies/3184/reviews/77595884>
◆エルム街の悪夢3/惨劇の館(1987年製作の映画)
<https://filmarks.com/movies/13988/reviews/77595916>
◆エルム街の悪夢4/ザ・ドリームマスター最後の反撃(1988年製作の映画)
<https://filmarks.com/movies/3873/reviews/78107691>
◆エルム街の悪夢5/ザ・ドリームチャイルド(1989年製作の映画)
<https://filmarks.com/movies/34002/reviews/78107628>
◆エルム街の悪夢/ザ・ファイナルナイトメア(1991年製作の映画)
<https://filmarks.com/movies/12151/reviews/78107677>
◆エルム街の悪夢/ザ・リアルナイトメア(1994年製作の映画)
<https://filmarks.com/movies/50433/reviews/78107649>