青い牛です

トラベラーの青い牛ですのレビュー・感想・評価

トラベラー(1974年製作の映画)
4.1
確かにかわいそうではあるんだけど、夜行バスのシーンで彼があの景色(今日の夜の街が、グラデーションによって翌日の朝になるという当たり前ではあるがとてもうつくしい事実)を、どんな手を使って手にした金だろうと1人で目撃、体験した。ということに非常に意味があると思っていて、僕はこの体験だけで彼が旅に出た意味はあったと思うし、何ならこの体験以降踏んだり蹴ったりであることがより一層この夜行バスの体験を際立たせているように感じた。

もちろん、踏んだり蹴ったりの展開も長い目で見れば悪さばかりする彼の大事な経験であると思う。