『大人は判ってくれない』を思い出した。1回しか見てないから、どのくらい内容に共通点があるのか分からないけど。
子どもが主役のハードボイルドポエトリー作品。
主役の子が首都テヘランでサッカーを見るためにお金を集めようとするのだが、その手段がけっこうアウトで、見てていたたまれない気持ちになる。
親戚の子が久しぶりに会ったらグレていたのを見るような気分だった。
『自転車泥棒』あたりの雰囲気にも近いかもしれない。
突き放した描写が、乾いて風通しのいい雰囲気になっていて、非常にキツい話なのに爽やかだった。
キアロスタミは近所のTSUTAYAで新しくDVDが出ているから、この作品の前に6本か7本見たが、長編デビュー作らしいこの『トラベラー』で、ようやく良さに浸れたと思う。
これまで見た作品たちも見返したい。
大地震に見舞われた地域にこだわった作品群とか、面白いだけじゃないフィルモグラフィーが魅力的だ。