ポンコツ娘萌え萌え同盟

少年猿飛佐助のポンコツ娘萌え萌え同盟のレビュー・感想・評価

少年猿飛佐助(1958年製作の映画)
3.3
どうせならアニメ版と一緒に鑑賞。先に実写の方見た。
内容は佐助が修業して忍術を得て、忍術を使用して活躍以外は大体異なる。それに相手も違うしね。実写版は徳川が相手だ。
最初から合戦シーンをする豪快さっぷりから、父の「立派な武士になれ」と遺言と共にスタートするのは、どうしても仇討劇か?と期待を寄せた。
しかし、そうではなく(少なくとも序盤は)遺言と共に”勇気は自ら得るもの”をテーマに佐助の成長と、
児童映画らしい教育的な感じがある。後半からは修業して忍術を得た佐助が徳川軍を前に快男児の如く活躍していく。
エンターテインメント性を強めた内容になっている。

しかし前半の”勇気”に対して後半の勇気は恐れなく大人達に立ち向かっていくことが”勇気”だろうか。正直"勇気は自分で得る"ことをもう少し強調してほしかった気もある。
正直佐助の勇敢さについてはアニメ版の方がむしろ感じる。
とはいえアニメ版が最初から"勇敢"だった佐助のキャラクター造形に対して、
実写版の佐助は最初は意気地なしである事件をきっかけに"勇気が芽生える"造形のキャラなので最後まで貫いてほしかったところあるが。

シナリオは全体的に大味な内容だが、忍術アプローチに関してはアニメ版より正直優れていると思う。
河野寿一監督自体「小天狗霧太郎」でも妖術を使用していたし、本作の忍術にも特撮を採用している。
特に忍術に相手の目を欺く点で優れていて、それが上手く現れているのが、終盤の徳川軍を忍術を活用して欺いていく一連の流れは爽快さを感じる。
またアクション面に関しても迫力があったのは実写版かなぁとの印象だった。
なお終盤は・・・第二部に続くための内容なの書きづらい。