仁義なき戦いの続編。
だが、脚本家は前作シリーズより交代。
前作の面白かったテーマ性
「人間は己の欲望のために、無意味な抗争をやめることはない。だが、それによって犠牲になるのは、下っぱの若い組員である。
そしてこの構図は太平洋戦争の構図となんら変わりないということ」というのは薄れ、殺しの腕がある主人公を両陣営同士で引っ張り合うだけという、やや迫力に欠ける構成になってしまった。
前作の主人公広能の人の良さが皮肉にも抗争を拡大していくという、不条理性は薄れ、ただ、組内の小さい抗争をいくつか見せられるだけ。
人物と題材に比べ、彼らが踊っている舞台が小さすぎる。
前作の傑作シリーズがいかに、微妙なバランスで成り立っていたかを痛感した。