冗談のような物量の銃撃戦や、いかにもサスペンス!としたヘリとバイクのチェイスよりも、クリント・イーストウッド×ソンドラ・ロックの極悪不倫コンビによるペーソスたっぷりな恋愛劇の方が破壊的だという事実。
2人の末路はMetoo運動が来いといいたくなるレベルで惨憺たるものになってしまったのを知っているからか、ちょっとした掛け合いを大事に大事に描く姿勢はあまりに切なく思えてしまう。
イーストウッド映画が人間を徹底的に描くようになったのはおそらくこのころからか。異常なまでの人間フェチ、ここに現れ、今に至る。