↓のレビューは。今はもうなくなってしまった映画レビューサイトに、鑑賞直後に投稿したレビューを。こちらのサイトに移行する際に、以前のアカウントにて投稿したレビューになります。えけ
☆☆☆★★★
「このアホンダラ!わいを誰や思てけつかるんや。」
「ええか!わいはな、ベンゲットのタァさんでっせ。」
「フィリピンではなぁ、仰山の日本人が道路の工事で死にはったんやで!」
「それなのにあんたらと来たら。わいの事を『無法松の一生』の2番煎じゃないかなどと言いくさってからに、」
「このアホンダラ!」
「ええか、よう耳の穴かっぽじって聞きさらせ。」
「向こうがなぁ、『わが町』をパクッとるんでっせ。」
「嘘や言わはるんなら光り輝く南十字星に聞いてみたらええんや。」
「大体やな、わいらは体張って仕事しとるんでっせ。」
「それを何や!」
「あの天ぷらやの小僧かて、ちぃとばかしわてよりも潜りが上手いから言うてやな、大事な孫娘を使うてわいの商売道具を…けったくそわるいわ。」
「誰や!同じ事を繰り返しているだけや何て言うたんは。」
「ええか、これがストーリーテリングちゅうやっちゃ。」
「見てみい、自然と涙が溢れて来よるやろ。」
「川島雄三はんの傑作でっせ。」
「それなのに知らんふりされたら、そら叶わんがな。」
「頼んまっせほんまに。」
「ほな2人の幸せを南十字星に祈って来るさかいに。」
「これまでのわいの事は堪忍やで。」
「ほなな。」
2010年 1月18日 新・文芸坐