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わが町のmhのレビュー・感想・評価

わが町(1956年製作の映画)
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川島雄三版「無法松の一生」みたいなお話。
フィリピン(ベンケット道路の建設)の出稼ぎから帰ってきたが男が主人公。ベンケットベンケットうるさいもんだから。通称ベンケットのターヤン。
天王寺の七軒長屋に妻と子どもがいることがわかるも妻はすぐに死ぬなど、ちょいちょい牽強付会がカットインしてくる。焼け出された娘夫婦の夫にそうだお前フィリピンいけとはならんだろうに、いってしまって死んでしまう。
無法松より愚かなターヤンに我々観客はストレスを感じるんだけど、こんなあたりが「重喜劇」と呼ばれる部分かね。ざっくり和風ネオリアリズモといった感じ。感情移入は拒んでくるんだけど、その動向から目が離せない。
太平洋戦争も軽快にスルーしていく。
銭湯で潜るのとか、プラネタリウムとか伏線回収がうまかった。
殿山泰司、北村谷栄といったスーパーサブたちの存在感も見どころ。
男だったらベンキチ、女だったらベンコはひどいw
アマプラから日活作品の引き上げがはじまってるので慌ててみた。
面白かった。
mh

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