adeam

夏の夜は三たび微笑むのadeamのレビュー・感想・評価

夏の夜は三たび微笑む(1955年製作の映画)
2.5
ベルイマン初のヒット作となり、後の制作上の自由をもたらすキャリアの分岐点となった恋愛コメディ。
若妻と結ばれたい弁護士の男が、その悩みをかつての愛人である女優にパジャマ姿で相談しているところを、彼女の現在の愛人である軍人の男に見つかったことから、方々で嫉妬と欲望が渦巻いていく物語です。
らしからぬ軽快なタッチに意表を突かれますが、男女の微妙なすれ違いとそこに表れる生々しい人間的な感情を映し取ろうとする視点にはブレがありません。
女たちの策略が走り始める中盤まではテンポが遅く、そこからようやく話が盛り上がっておもしろくなりますが、結末まで駆け抜けてはくれず、終始話の進みの遅さが難点でした。
90分程度でまとめてくれていたら大分印象は違った気がします。
adeam

adeam