まーしー

インクレディブル・ハルクのまーしーのレビュー・感想・評価

インクレディブル・ハルク(2008年製作の映画)
3.0
2003年公開の『ハルク』のリブート作品。MCU作品2作目。

心拍数が上がると緑色の怪物ハルクに変身してしまうブルース(エドワード・ノートン)。
ブラジルでアルバイトをしながら息を潜める生活を送っている。
物語の進行とともにブルースの過去が明らかになり、彼の孤独感が浮き彫りとなっていく。

また、MCU第1作の『アイアンマン』同様、本作で描かれているのが軍事目的のあり方。
軍力の増強と科学技術の進歩がもたらした悲劇が、作品の根幹にあるように感じた。
その犠牲となった1人が、他でもないブルース本人だろう。

逆に、科学の進歩を故意に悪用したのが、本作のヴィラン。
とある軍人のパワーに対する羨望が、ハルクとは異なる、もう一体の怪物を生み出す。
中盤以降に描かれる、このヴィランとハルクのバトルは圧巻そのもの。
巨人vs巨人のパワー対決は、迫力があって見応えがあった。

アメコミ作品のため、こうした壮絶なバトルばかりに目が行きがちだが、主人公ブルースの内面も十分に描かれている。
パワーと繊細さを兼ね備えており、ハードとソフトの両面をうまくミックスした作品に仕上がっていた。

ラストには“あの人”が登場。次作以降への布石も打たれていたので、今後の展開が楽しみ。

▶『アイアンマン2』へ続く……。