Shota

ぼんちのShotaのネタバレレビュー・内容・結末

ぼんち(1960年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

市川雷蔵演じる若旦那が惚れ込む女性たちがそれぞれ全く違う魅力を見せていた。
時代が下るにつれて女性の持つ雰囲気や考え方も見事に違い面白い。
象徴的なのは競馬に夢中なカフェの女給が旦那となった雷蔵にささやかなプレゼントを渡すところ。
人からものをもらったのは初めてだと感動する。
一方で中村玉緒演じる最初で最後の正妻は、大根の切り方1つで姑にいびられ、子供が生まれると用済みとなって里に帰されてしまう。

灯火管制下に妾宅を回り憲兵にしょっぴかれるところや、ただ1つ焼け残った蔵に空襲を逃げのびた女たちが頼ってきて初めてお互いの顔を合わせるところなど、戦争に対するユーモアの鋭さはまだその記憶が新しいことを物語っているのだと思った。
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